★mission16:新能力者?を防衛せよ★

徹が鈴花を呼ぶのと同時だった。
「もしやビンゴ!?」
いつも腕につけている時計の様な機械を見て思わず叫ぶセウル。
その機械は普段と違い明るい赤い光を発していた。

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「セウル・・・?」
興奮しているように小さなガッツポーズをするセウルを呆れた目で見ながら
ようやくシルファスを手に出来た徹は、目の前の敵を倒していく。
さっきの光はよくは分からない。だが、早くしないと鈴が危険だ。

「鈴!大丈夫か!?」
「・・・も〜!あったまきた!」
慌てて駆け寄った徹を横目に、鈴は目の前にいるダバをにらみつけ、自分の懐に手を入れる。
「鈴!?」
徹が鈴にそう声をかけた瞬間だった。

ザッ

音と共にどこからか紅い花々が美しく風に舞いダバの方へ降ってくる。
そして、それと同じくして鈴はどこからか紅い扇を出し、広げた。
「?火舞蹈!」
広げると同時に彼女はそう叫ぶ。そして、その瞬間

ボッ

紅い花々は紅い炎の花へと変わり、ダバに襲い掛かった。
「ビンゴっ!」
そして、それをみたセウルは大きな声で叫ぶ。
「鈴は能力者だったのか・・・。」
知らなかった事実に思わず驚く徹。セウルと共にその美しい技に見入ってしまう。
「・・・って、セウル!早く捕獲を!」
「お、おう!」 我に返る徹の言葉にセウルは銃を構える。
鈴が能力者だったのは嬉しいが、だからといつまでもじっとしているわけには行かない。
まずは目の前の仕事を片付けなければ話は進まない。
ダバに襲い掛かった炎は消えたが、鈴の炎攻撃が効いているらしく、ダバは形状維持が難しくなっている。
「今だ!セウル!」





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