●セリフ3『愛が足りない』●

あふれるほどの気持ちをどう表現すればいいんだろう。
だって、玉に不安になる。本当に私でいいのかって。

『君が好き』
〜中川加奈v森博之〜


「愛が足りない。」
突然言われ、おもわず後ろを振り返る。
そこには不満そうな彼の顔。
「・・・じゃぁなんなのこれは??」
私は恋人、博之の手を自分の肩からはずすふりをする。
「わわ!やめろよな!今、俺充電中なの!!」
ガシャというまるで機械を充電するような音を口で言い、博之は再び私に抱きついた。
「あのね〜。…こういうことをさせてあげているだけで十分愛ある行動だとは思わない?」
「俺はもっと欲しいの!」
『男の人っていつまでたってもどこか子供だよね。』
そこが可愛いんだけど。。。
玉にずばっととんでもない事を言う友里の言葉が脳裏に浮かぶ。
博之のこういう行動の度にその言葉はまったくだよなと納得する自分がいる。
本当に博之はどこか子供だ。
見た目もよく、器用でなんでもこなす。
そんな『誰もがうらやむ彼氏』だが根は子供なのだ。

まぁ、それが嫌というわけじゃないから一方的に嫌がることが出来ないんだけどね。
むしろ、そういうところも好き。
そんな子供の姿、私にしか見せないのを知っているから。
でも・・・。愛が足りないはひどくない?

「だって、いっつも俺の方が愛している気がするんだもん。
 加奈、恥ずかしいって言うし…。
 もっと、加奈からの愛ある行動がほしいよ。」
そういって頬を少し膨らませる。
あっちゃ〜。これは本当にすねたかも。
私はため息を小さく付いた後、心の奥の本音を言う。
「だって、恥ずかしいしそれに…。
 博之の彼女でいていいのかなって不安になるんだもん。」
そう。つきあって1年。心のどこかで思っていた。
何で私なんだろう。
彼の周囲には可愛くて素敵な女の子なんてたくさんいるのに。
「何言っているんだよ!
 俺は可愛い女の子が好きなわけじゃないんだよ。
 加奈という世界で一番素敵な女の子が好きなんだ。」
私の問いに真っ赤になりながら答えたあと、照れくさそうに彼は笑った。

そんなこの人が可愛くて、嬉しくて。
「私にとって、博之は世界一素敵だよ。」
恥ずかしいけど彼にそうささやいて
初めて自分から彼の唇に一瞬だけ唇を落とした


************comment****************
ラブラブ同棲カップル博之と加奈。
77で一番甘いと思います。
博之は外での態度とは全く違いますね。
安らげる人の前では甘えるみたいなかんじで(汗

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