●セリフ28『冷たいよ!!!』●
悪友で親友。
夢を目指すために私は近くの大学へ
あいつは遠い地で1人暮らしを始めた。
それだけのことなはずなのに。
『携帯の距離』
高瀬詩織+牧野徹也
「でさぁ、なんかまたバイトで〜。」
「・・・藍原、お前気に入ってるよなぁ。高校の時も思ったけど。」
あいつがH県へ引っ越して3ヶ月。
私はあいつと電話をしていた。
入学式やらなんやらで久々な電話は
お互いに話したい事が山積みになり、
長電話へとなっていく。
「でさ、カテキョはじめたんだよね。」
「うん。マキノのブログに書いてあったよね。」
「お前、見てんの!?」
「もち。」
たわいない話を長々していても楽しくって、
やっぱこいつといると楽しいわぁなんて思うのは
多分、こいつが親友で相棒で悪友だからだと思う。
そんなときだった。
「あ、あのゲーム、新しいのでてるけどやった?」
「もちろん。クラスで仲良い奴とやって…」
あいつはそう言ってその時の話をしてくる。
「んでな、俺結局、そこのランク1位とってしもて、」
「『しもて』ってマキノ…方言うつってるよ。」
「は?まじかい。」
「うん。前はそう思わなかったけど、
今日の電話はもうイントネーションとかばっちりなまってるよ。」
「まじか。まぁつるむ奴らこっちの奴多いしな…きにせんで。」
そう言って私の言葉にさらりと笑うあいつ。
・・・なんだか引っかかった。
「冷たい!!」
「は?急になんで?」
なんだかいらだってきた心。
「マキノ冷たいよ!」
「へ?高瀬、機嫌わるいんか?」
電話越しに聞こえるこの声は確かに私の親友だけど
声にまとわりつく空気とか、
その微妙に混じっている方言とか、
私の知っている人でなくなったみたいで・・・。
「一体なんなんだよ?」
いつも短気なあいつが突然の事に戸惑う声が聞こえる。
困らせてごめん。でもすごくいらだった。
私の知らない世界を持つあんたに。
*********comment*******
詩織さんと牧野。
親友が知らない人間になる見たいでいやな詩織。
個人的にはマキシオカポが好きです(ェ。
実際、どうするかは未定ですが;
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