●セリフ27『世界で貴方だけ』●
『世界で貴方だけ。』
涙を流しているヒロイン。
その言葉の先には…
『離したくない手があること』
望月渚v羽住和也
「どうだった?今日の映画?」
横で目的地へと運転しつつも彼はそういって私に言葉をかける。
話題はさっき、レイトで見たSF映画。
「うん。まぁ話題になっているだけ面白かったかな。」
「俺、最後のバトルシーンに思わず夢中になったよ。」
彼にそう言うと彼は嬉しそうな無邪気な顔を見せる。
そういう表情を見せる彼は、普段の彼よりも子供っぽくて、
あぁ、年下なんだなぁなんて改めて思ってかわいくなる。
確かに、彼が言う通り。
主人公のアクションシーンはすっごくかっこよくって、
私も思わず世界に入っていた。
でも、そんなかっこいいSFの映画のラスト、そして今も
私はずっと映画のワンシーンが頭が離れないのだ。
それは、別にかっこいいシーンでもなく、
『世界で貴方だけ。』
中盤で涙を流してヒロインがそう言ったシーン。
その後にロマンチックなシーンがあるんだけど、
そのシーンよりも私はこのシーンが離れなかった。
だって、このシーンを見て私はすごくこころがしめつけられたから。
『世界でこの人しか居ない』
そう思う感覚ってどういうものなのかなって。
どれだけその人のことを想うのかな。
どれだけその人の事を考えるのかな。
それとも、直感でわかるのかな?
私にとって彼はそう思う相手なのかしら?
…まだわからないけどただ、
『世界にこの人だけ』
…かはわからないんだけど、一つだけわかる。
とりあえず私の横にいる彼の事を私はすきだってこと。
愛しいって思えて、大切にしたいなって思えて、
好きだなぁなんて思ってどきどきして
そんな幸せな気持ちをくれるのはこの人しかいないって事。
「?なぎさ?疲れた?」
考え込んで黙っていた私に、心配そうに彼は声をかける。
「ううん。疲れてないよ。」
私は笑顔で返す。
幸せをくれる世界でたった一人の貴方に。
さぁ、次の目的地へ行こうか。
満天の星空の下
世界で1人だけのあなたと2人。
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カップルだからこその空間その2。
ドライブデート編。
ついに出しました渚さん。和也の彼女です。
空気はほのぼのしているんだけど意外と大人。
和也との空気をもっといろいろだしていきたいです。
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